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949 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM:2007/12/09(日) 22 44 08 「バタコって名よ」 「…………」 バタコ……。 そのまま思考を停止させること1、2秒。 直後、考えるよりも先に、巨大アンパンを数百メートル単位で投げ飛ばす剛球投手の姿が思い浮かんだ。更に付け加えるのなら、いつもきのこ型の調理帽を被った、実は絶世の美女という設定があったりするあの方だ。 傍らの少女も笑いを堪えるのに必死なのか、顔が真っ赤である。 「バタコ、ね。○ンパン○ンって知ってる?」 「何を言っているの? とにかく私はバタコ。よろしくね。――――って、これから長い期間一緒にいる訳なんだから、アナタも名前くらい教えてよ。名乗らないのはさすがに失礼じゃない?」 「ん……」 朱に染まっていた頬は一気に血の気が引き、何やら迷うような、言い辛そうな雰囲気で青ざめる。 バタコの言い分はもっとも過ぎる位当然のことだ。片方が名を明かした以上、もう片方の奴が名を語らないのは無礼に値する。いつかの少女のようにあだ名で済ますという手もあるが、あんな結果になってしまった以上、どうしてもその気にはなれなかった。 当の彼女は気まずそうに目線を左右に泳がせ、決して俺達に目を合わせようとはしない。表情は固く引き締まり、その様はまるで泣き出しそうな予感すら抱かせる。 1分、2分…………4分、5分と長い時間が過ぎていく。もしや彼女には名を明かせない理由でもあるのだろうか。バタコの顔をチラリと見るも、彼女はこの件に関して譲る気がないらしく、口をへの字にして厳しい表情を貫いている。 フォローが必要かもしれない。 そう思い立ち、口を開きかけた時――――。 「…………わっ、私の、名前は……」 衝撃。彼女の重い口が開き、そこから可愛い声が漏れた。 再び彼女の顔が赤く染まるが、1つしかない拳を限界まで握り締め、先程の比ではないくらいに耳まで真っ赤だ。瞼を閉じてすらいるではないか。彼女が自分の名を名乗るという行為にどれだけの勇気を費やしているのか、容易に察することができた。 「私の、名前は……。ひ、久織……久織、巻菜、よ……」 名を名乗る。 別段難しいことではないし、俺達が日常で当たり前に使っている行為である。 しかし、彼女、マキナが名を明かした際に生じた安堵感。そしてちょっとした幸福感は得難いものであったと理解できる。 マキナがどうして名を明かすことに躊躇いを感じていたかは解らない。でも、とにかく、名前を聞くことができたのは嬉しかった。先程名を聞く行為を止めなくて、本当に良かった。 傍らのバタコの顔も、厳しい表情から一転して晴れやかな微笑を宿し、穏やかな口調で先を続けた。 「うん……。よろしくね、ヒサオリマキナ」 「よろしくな、マキナ」 ――どことなくこのチームとは良くやっていけそうな気がした。 「でも、一つ断っておきたいのだけど……」 「何だい?」 「私、性格が頻繁に変わる体質なんだ」 「…………」 ……バタコも含め、沈黙。 一体どういうことだ? 和気藹々となり始めていた空気が、一気に冷める。 それを見て少し慌てながら、マキナが言葉を紡ぐ。 「願掛けみたいなものだと思ってよ。本音を言えば、この性格で言葉を出すのはとてもとても苦しいの。お願い。駄目だって言われてもこればかりは無理。絶対に譲れない」 「えっと……」 人の過去を詮索するつもりはないし、どこぞのエセ神父のように古傷を暴くつもりも更々ない。 誰だって色んなことを経験したからここにいる訳で。当然無傷で到達した奴は稀な存在であろう。 少し前まではあまり考えたことなどなかったが、あのひたすらに尊い騎士に出会えたことがきっかけとなり、多くの連中が悩みながら生きているんだって理解することができた。 「俺はいいよ。やりたいようにやればいいさ。バタコは?」 「私も構わない。その代わり、これから私達はパーティを組んで行動するのだから、自分勝手なことはしちゃダメよ。悩みがあればきちんと誰かに相談すること。1人のミスが連鎖して、何十人もの仲間が全滅って例もあるんだから」 微笑にて俺達の返事に応じ、再度無表情を経て、今度は大人しそうな顔つきへと変化する。 まさかこれが性格の変化だというのか? 表情の変化、と単純に言ってはみても、ソレは細かい部分に関するまで『別人』となってしまっている。一瞬、マキナが多重人格者なのではと疑ってしまったくらいだ。これで声まで変化していたら笑ってしまうだろう。 しかし当たり前だが声音は変化せず、正し口調は明らかに変わったものを以ってマキナが言葉を発した。 「……で、これからどこに行くんです? まだ決めていないんでしょ? 何なら僕が決めちゃってもいいですか?」 またまたバタコも含めて呆気にとられる。 ……どうやら彼女は並な過去の持ち主ではないようだ。 Ⅰ:船を経由してサンドリアへ Ⅱ:船を経由してバストゥークへ Ⅲ:徒歩でジュノへ(チョコボ免許)
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効率の良い転職法 これは上級者を対象としています。 転職するとき、現在の何倍程度の能力を目指せば良いかを計算してみました。 いろいろと条件を絞ってますので、実際とは少し違うかもしれません。 1.戦闘回数でみる効率の良い転職 今回は現在の能力を1000倍にするのに必要な戦闘回数を計算してみる。 A 転職前の能力 B 成長倍率 例えば能力1000から2000にしたいなら2倍なのでB=2。 C 運倍率 全体の能力が1000,運が500なら50%なのでC=0.5。 D 今の1000倍の能力にするのに必要な戦闘数。logの中を変えれば10倍でも100倍でもOK。 D = (A×100+(A×B-A/2)×50000)/(A×C) × logB(1000) 各項の説明 A×100 カプセル化するのに必要な値段。10ポイント=1000G。 A×B 転職後の能力数。 A/2 カプセル化した後の能力数。A×Bとの差をとって買う能力数。 50000 能力屋での1能力あたりの値段。 A×C 転職前の運の値。今回は1戦闘に得られる金額=運の値として計算。 logB(1000) 成長倍率B倍で1000倍になるのに必要な転職回数。(Bは底) これを計算すると D = (A×100+(A×B-A/2)×50000)/(A×C) × logB(1000) = (100+B×50000-25000)/C × logB(1000) = (B×50000-24900)/C × logB(1000) これをエクセルで計算してみた。 表1. 運倍率(C) 0.1 0.3 0.5 0.7 0.8 0.9 1 成長倍率(B) 1.1 21815449 7271816 4363090 3116493 2726931 2423939 2181545 1.5 8535347 2845116 1707069 1219335 1066918 948372 853535 2 7484304 2494768 1496861 1069186 935538 831589 748430 2.1 7457654 2485885 1491531 1065379 932207 828628 745765 2.2 7455698 2485233 1491140 1065100 931962 828411 745570 2.3 7472469 2490823 1494494 1067496 934059 830274 747247 2.5 7546364 2515455 1509273 1078052 943295 838485 754636 3 7865925 2621975 1573185 1123704 983241 873992 786592 5 9661359 3220453 1932272 1380194 1207670 1073484 966136 10 14253000 4751000 2850600 2036143 1781625 1583667 1425300 運倍率が高いほうが戦闘回数が少なくていいことは当然。 とりあえず、運倍率0.5倍に注目してみる。 この中では成長倍率2.2倍の1491140が最も低い数値である。 つまり、1491140回戦えば現在の能力の1000倍にすることができる。 ほかの運倍率でも2.2倍程度が最も戦闘回数が少ないことが分かる。 これはあくまで能力の運だけを頼った場合であり、戦闘中に拾ったアイテムなどを考慮していない。 レベルが上がれば獲得金額が増えるが、それも考慮していない。 拾ったアイテムを売るとそれだけ戦闘回数を減らすことができるし、効率の良い成長倍率も変わると考えられる。 それに今回はあくまで戦闘回数のみを考えた場合である。 実際には転職する時に能力を買う時間がかかる。 時間効率を考えるとなると、もっと高い成長倍率のほうが良いだろう。 結論 転職時の能力を買う時間やアイテムを拾うことなどを省くと 現在の2.2倍程度の能力を目指すのが最も効率が良さそう。 2.時間効率でみる効率の良い転職 2-1.一戦闘にかかる時間を考えてみる それぞれ回線環境やらマシンスペックやらで変わってくるので、 このあたりも現実的かつ適当に条件をつけてみる。 画面が変わったときにクリック位置が変わるときには次のクリックは1秒 連続戦闘などクリック位置が変わらないときには次のクリックは0.5秒 つまりこういうことである。 チャンピオンに挑む→(1秒)→ステータス画面へ→(1秒)→記憶の森1人目→(1秒)→ 2人目→(0.5秒)→3人目→(0.5秒)...→10人目→(0.5秒)→ステータス画面.... これによる1サイクルの時間の合計は 1+1+1+0.5×10+1+0.5×5+1+(1+1)×4 = 20.5(秒) これに待ち時間の60秒を足して、1戦闘あたりの時間を計算すると (20.5+60)/21 = 3.8333...(s/戦闘) 2-2.転職にかかる時間を考えてみる お金を稼ぎやすくするためには当然ながら運を重点的に上げる必要がある。 しかし能力屋に並ぶ能力は偏っているので運だけを上げるには満遍なく上げるより 時間がかかると予想される。 さらに、能力の並びの法則(?)がまだ不明なため、能力屋で並んでいる頻度でランダム で出ることを前提として考えてみる。ちなみにその頻度もかなり適当なところである。 表2.頻度 力 知能 信仰心 生命力 器用さ 速さ 魅力 運 50% 50% 40% 30% 30% 30% 40% 30% ここで一度適当に条件をつけてみる。 能力屋に行ったら何か能力を買う。 能力を買う優先順位は 運>他 とする。 能力屋で買う回数を10000回とする。 このとき、当然のことながら運倍率は0.3である。(運が並んでいる確率が30%のため) そしてこのときが最も早く転職を終えられ、かつその中で最大限運を上げた状態である。 1回能力を買うためには最低5秒かかる。(速すぎるとエラーになる(だっけ?)) そのため、運倍率0.3 = 0.2(回/s)となる。 次に運倍率1となるときを考えてみる。 能力屋の品物を変えるためには何かしら能力を買う必要がある。 運の値が十分大きいと考えると、他の能力を1づつ買っても特に問題ないと思う。 さて、その時に全て運を買ったときに能力屋に通う回数の期待値を計算してみる。 10000×0.3 + 10000×0.3×0.7×2 + 10000×0.3×0.7^2×3 + 10000×0.3×0.7^3×4.... =3000+4200+4410+4116+.... =33333.333... 運倍率0.3のときと比べて3.333...倍時間がかかることが分かる。 よって、運倍率1 = 0.06(回/s)となる。 運倍率0.3から1の間は以下の通り。 運倍率 0.3 0.5 0.7 0.8 0.9 1.0 回/s 0.2 0.16 0.12 0.1 0.08 0.06 s/回 5 6.25 8.33 10 12.5 16.67 ここから計算すると E = 1/(0.26-0.2×C) E 能力買取速度(s/回) よって能力1000倍するのに必要な転職時間は logB(1000) G = Σ(A×B^n×E)/H n=1 = A×E×B×(B^logB(1000)-1)/(B-1)/H G 今の能力を1000倍にするのに必要な転職にかける時間(秒)。 H 一度に買うことのできる能力数。初期値10000。とりあえず10000で計算。 2-3.全体の時間で考えてみる I = D × 3.833... + G I 今の能力を1000倍にするのに必要な時間。 仮に初期能力1万、目標を1000倍の1000万とした場合をエクセルで計算してみた。 ちなみに単位は秒。 表3. 運倍率(C) 0.1 0.3 0.5 0.7 0.8 0.9 1 成長倍率(B) 1.1 83671674 27930241 16793859 12038130 10563126 9429128 8545739 1.5 32731318 10921262 6562497 4699094 4119824 3672888 3321833 2 28698157 9573267 5750454 4115197 3606209 3212734 2902283 2.1 28595620 9538760 5729455 4099847 3592531 3200248 2890554 2.2 28587806 9535882 5727482 4098145 3590837 3198469 2888542 2.3 28651828 9556992 5739939 4106795 3598233 3204811 2893904 2.5 28934665 9650901 5795952 4146407 3632616 3235004 2920523 3 30158956 10058397 6039908 4320018 3784074 3369033 3040246 5 37040412 12351313 7414846 5301150 4641889 4130633 3724333 10 54641125 18217717 10934238 7814464 6840663 6084597 5482150 次に初期値100万、目標10億の場合。 表4. 運倍率(C) 0.1 0.3 0.5 0.7 0.8 0.9 1 成長倍率(B) 1.1 88204637 33369796 23593302 21104055 21442236 23028015 26677589 1.5 33967580 12404777 8416891 7171619 7086854 7381676 8266883 2 29522332 10562277 6986716 5763547 5584229 5685259 6198983 2.5 29621477 10475076 6826170 5520032 5280966 5295442 5667773 3 30777087 10800154 6967105 5556280 5267589 5223426 5512771 3.5 32309480 11274877 7219471 5697890 5364441 5273442 5503673 4 34001003 11814668 7521701 5888000 5512750 5381223 5564600 4.5 35763377 12384947 7848408 6102957 5687953 5519780 5663534 5 37555521 12969445 8187510 6331369 5878151 5675961 5784771 10 55099000 18767167 11621050 8730214 7939563 7458222 7313650 ここまでくると運倍率1では転職に時間がかかるのか、 運倍率0.9や0.8より時間がかかっている。 そして、運倍率が高いほど成長倍率が高い方が効率が良いようである。 初期値1000万、目標100億の場合は運倍率0.5、成長倍率4 初期値1億、目標1000億の場合は運倍率0.3、成長倍率8 が最も効率が良かった。 結論 いろいろと条件を絞っているけれど、 能力が低いうち(10万以下)は2.2倍くらい、 能力が高くなるにつれて少しずつ高い倍率にしていくのが良いらしい。 それと同時に全能力に対する運の割合も少しずつ減らしたほうが良いらしい。 条件 現在の能力の1000倍を目指した場合 能力屋での値段は1ポイント=50000G 獲得金額=運とした場合実際は補正値200%でも運より少ないもよう 手に入れるお金はすべて運に頼った場合拾ったアイテムを売ったりしたときの稼ぎを除外 レベルが上がった時に獲得金額が上がることを除外 戦闘のクリック間隔は0.5~1秒とした場合速い人はもっと速いだろう 能力屋で運が店頭に並んでいる頻度が30%とした場合実際はもっと高そう 能力屋で一度に買う能力数を10000とした場合戦闘回数が多くなれば一度に買える能力数は増えるけれどそれを考えない コメントあればお気軽にどうぞ とりあえず作ってみた。時間効率で計算するに当たって、運と獲得金額の情報がほしいです。 -- 椥 (2008-10-20 19 21 40) おおよそでいいので情報提供募集中。 -- 椥 (2008-10-20 19 22 50) 例:運256万(100%)で平均150~160万Gくらい -- 椥 (2008-10-20 19 24 05) 上級者なら、3倍くらいが効率がいいのかなぁ? -- 椥 (2008-10-20 19 32 27) 獲得金に関して調べたことがあるので公開します。運に関しては全て補正値込みです。チャンプ戦:運/10、その他:運/4 かと思います。1分あたりは運×7.56が平均獲得金だったはずです。参考になれば^^ -- α (2008-10-21 17 54 37) チャンプ戦:運/10、その他:運/4 は最高獲得金です。ちなみに運7350万(200%)で調べました。 -- α (2008-10-21 18 00 34) 訂正:×7.56→○7.65 -- α (2008-10-21 18 03 38) 更に訂正、1分あたりの平均獲得金は運の補正値を200%としたそのままの値、↑では7350万×7.65=5.6億が計算上の平均です^^;ややこしくてすみませんorz -- α (2008-10-21 18 24 58) 情報提供ありがとうございます。運が高くなるほど分母が大きくなるようですね。チャンプ以外で運256万(0%)だと最高160万ほど、(100%)だと280万ほどでした。 -- 椥 (2008-10-21 19 19 42) ↑↑1分あたりの計算上の最大値:(運/10)×3(補正値) + (運/4)×3(補正値)×20(戦闘)=運×15.3 で、平均はその半分ということですね? -- 椥 (2008-10-21 19 33 41) はい、そういうことです^^ -- α (2008-10-21 20 27 22) 獲得金額=運としたときの時間効率を出してみた。なんか自分でもよく分からなくなってきた。ともかく、運と獲得金額の相関についての情報まだまだ募集中。 -- 椥 (2008-10-21 23 39 11) 平均獲得金額が最高獲得金額の半分より少し多いような…。別ページで専用に調査したほうがいいかも? -- 椥 (2008-10-23 19 25 56) 運256万(200%)チャンプ平均100万、他平均215万、他最大390万。やはり平均が最大の55%くらいだった。 -- 椥 (2008-10-24 19 03 48) 獲得金調査用ページを作りました。 -- 椥 (2008-10-25 12 48 20) 表2.頻度 について調べました。完全にパターンだと仮定しメモしていった結果48パターンありました(これが全てかどうかはわかりません)。力・知能・生命力・速さ・魅力が24パターンで50%、信仰心・器用さ・運が16パターンで33.3%でした。48パターンでの総出現能力数が168で平均3.5個並んでいることになります。 -- α (2008-12-09 20 34 51) ちなみに、力と知能のどちらかは必ず出現します。力・知能以外の能力は力側に半分、知能側にもう半分の割合で含まれていました(これで解明と判断し調査終了)。例を出すと、「力・運が同時に出現→8パターン、知能・運が同時に出現→8パターン」。そして、「力⇔知能」「信仰心⇔器用さ」「器用さ⇔運」の3つは一緒には出現しない能力です。 -- α (2008-12-09 20 36 11) あと、転職時に感じたことは運を買ったとき次に運が出る確率が高いということ。運を買ったら70%の確率で次も運のパターンから選ばれる、とかがあるのではないかと思いました。 -- α (2008-12-09 20 38 03) 情報ありがとうございます。全てのパターンはまだ確認していませんが、↑にプラスして「力があるときは信仰心と運はセットで出る」「知能があるときは信仰心と運は一緒に出ない」でよろしいでしょうか。 -- 椥 (2008-12-09 22 06 45) はいそうです、確認しました^^ -- α (2008-12-09 22 19 54) 名前 コメント
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前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:EDを見る 開始時間: 終了時間: 参加人数: ファイナルファイトではAC版のキャラの一人の容量の関係によりガイが使えなかったが その後ファンの要望によりタイトルどおりガイが使えるバージョンが発売される事になった。 その代わりコーディーはお休み。両方に出れた市長はやっぱこのゲームの主役なんだなぁ。 ストーリーは通常版と同様で、ハガーの娘でコーディーの恋人のジェシカがマッドギアに誘拐され、その救出に行く、というものだが 肝心のガイはストーリーとは全く関係のない人なのである。 「コーディーどののいないいま せっしゃが すけだち いたす」 の一言で、ある意味なんの恨みもないマッドギアに殴りこんでいくのだ。 とまあ、いわばオマケみたいな扱いだったガイだが、これまたファンの要望を受け 後のストゼロシリーズにコーディーを押しのけて参戦してしまうのである。 ちなみにハガーはマッスルボマーシリーズに参戦している。 コーディーはストゼロ3まで存在を忘れられ投獄されていたことになっている。 ガイが使えるだけでなく新アイテムや敵配置が一部変更されている。 原始肉が七面鳥の肉に差し替えられてるのは残念かも。あとカレーが寿司に、ブドウがパイン、バナナがオレンジに差し替え アーケード版で印象に残るゲームオーバー画面も家庭用では無難なものに変更されている。 新アイテムは1人増えるガイ(ハガー)人形、一定時間無敵になるジェシカ人形 せっかくガイが使えるバーッジョーンだし拙者でクリーアして欲しいでござる。 横文字は苦手でござる
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目次(五十音順) 青の数学さん アルファスREさん アヤメさん かいるさん カスティーリャさん カリンさん 貴石さん シール丼さん ジャスミンさん ジャックさん しゅーくさん ジュリィさん スペシャルレモンさん チェシカさん 月詠さん にむにむさん 猫神 黒さん 瀑芝﨑アグルさん 白狼天狗共々 ヘッドホンさん 干しグミさん 眼鏡型殺戮兵器さん ヤマダハウスさん ユージスさん 璃空さん りにさん ALUALUさん ayoさん kapioさん riuさん Uruさん VANPAIYAさん 青の数学さん ALUALUさん アルファスREさん アヤメさん ayoさん Uruさん VANPAIYAさん かいるさん カスティーリャさん kapioさん カリンさん 貴石さん ジャスミンさん ジャックさん しゅーくさん ジュリィさん シール丼さん スペシャルレモンさん チェシカさん 月詠さん にむにむさん 猫神 黒さん 眼鏡型殺戮兵器さん 瀑芝﨑アグルさん 白狼天狗共々 はじけりすとさん ヘッドホンさん ペンソーさん 干しグミさん ヤマダハウスさん ユージスさん riuさん 璃空さん りにさん メニュー リバースファンタジア トップページ リバースファンタジア 大陸等紹介ページ リバースファンタジア 教団 リバースファンタジア キャラ情報 リバースファンタジア 主属性、副属性について リバースファンタジア クリーチャー大陸別情報 リバースファンタジア ダンジョン一覧
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476 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM:2008/02/20(水) 23 03 11 「感じるのです……。元の世界では欠片も感じられなかったというのに、この幻想世界では我がマスターの息吹が伝わってくるのです! 忘れよう筈がない。契約の経路を通じ流れてくる、マスター……シロウの生命の息吹が!」 一旦言葉を切り、ゆっくりと目を瞑る。すると意識せずとも頭に巡る、少年と過ごした幾星霜。 誰も寄せ付けず秘め続けた私の心に無遠慮に入ってきた初めての人。主従の関係を超えた、私の大切な人……。 「アーチャー、貴方には本当に申し訳なく思います。ですが、ようやく主の手掛かりを掴んだというのに、このまま易々と引き揚げる訳にはいかない。この魔物達が跋扈する世界……。恐らくシロウも只ならぬ苦行に苛まれていることでしょう。そんな彼をそのまま捨て置くなど、私には到底できない相談です」 弓兵は話に割り込むことも、相槌を打つこともせず、ただ黙々と私の語る口上に耳を傾けていた。そして言い終わると同時に万感の想いを込めた深い溜息を吐き出す。 ……他の誰でもない。この私自身を探しに遥か異世界の彼方までやって来たのだ。ましてや私の探し人と同じ人間という、決定的な矛盾。 彼がこれまでに費やした労力。徒労。二者択一に弾かれた男の哀愁。救いに伸ばした手を無碍にも切り捨てられたこの哀れな弓兵のことを思えば、胸に空いた穴以上の痛みが自身の胸中を駈け抜けた。 「……そうか」 「すみません……」 再度男の口から吐き出された重い吐息が、怯えた胸を締め付ける。 彼は……いったい今何を考え、何を思っているのだろう……。 横目でそれとなく顔色を窺うも、ランプの微光から生じる影が顔の半分ほどを覆い、深い皺を予想させる溝が浮き彫りとなっていた。極度の緊張に、弱り果てた心臓がドクンと高鳴る。 「――――妬けるな」 「え?」 「妬けると言ったんだ! ったく、俺自身のことだというのにな。俺が俺に負けるだなんて、世界中探しても俺くらいなもんだよ」 「す、すみません」 「いいさ、もう。かつての栄光だったモテ期も、歳を経れば無残な過去の遺物ということだ。……その代わり、私もここに留まらせてもらうぞ。鞘役は生憎と奴に取られてしまったが、私にはとっておきの盾があるのでね。小僧以上に役立つことは保障しよう」 シロウ……。 アーチャーは常時の彼らしい気障な笑みを口元に浮かべ、ふっと鼻を鳴らす。その様は現在の少年にはない、積み上げてきた経験に裏打ちされた自信と、隠しようのない長き苦労の顕れが宿されていた。 ふと、そんな彼を眺めていると、何でもなしに涙が浮かんでくる。 「ありがとう……アーチャー……」 「止せよ……。散々、迷惑ばっかりかけちまったからな……」 俯く私に、そっと肩を叩くアーチャー。 久方ぶりとなる優しい時間が流れていき安らかさすら覚え始めていた頃合い、安寧に築かれたひと時は突拍子もなく対面の扉が開くことで泡沫に消え去った。次いで部屋内に溢れる眩い光と、床に伸びる足長の影絵。 慌てて涙を拭い視線を突然の侵入者へと向けるも、そこには見知った少女の姿。 アフマウ――。 横目で弓兵の姿を確認するも、事情を察したアーチャーは既に霊体化し、そこに居た形跡は欠片も残さない。――不自然にも二つ存在するティーカップ、そして不自然にも瓦解した壁以外は。 「あっ、ごめんなさい。着替え中だったのね。てっきり眠っているとばかり……」 「……え? あ、ああ、そうですね。はい、たくさん汗をかいたもので」 指摘されてから、自分がアーチャーに剥かされ上を着ていないことに思い至る。 良かった……。この天然気味の少女は気付いていないようだ。 だが安堵し胸を撫で下ろすのも束の間のこと。少女の足元から二体の紅白人形が這い出て、目敏く部屋の異変を嗅ぎ取った。 「ちょっと待て。何だ? この崩れた壁は……」 「二つノティーカップモ不自然極まリナイナ!」 「ああっ! そ、それは私の寝相が悪かったのです! ティーカップを一つ余計に持ってきたのは寝ぼけていたのでして。ええ、ええ、そうなんですよ!」 苦しい言い訳に対し少女は不思議そうに首を傾げ、冷や汗を流す私を見やる。 やはり後付けとしては苦しいか……。姿を消した弓兵の溜息が、気のせいか聞こえてくる気がした。 「ふーん、そうなんだ。じゃあ寝ぼけたセイバーの隣に寝るのはちょっと危険ってことだね。気をつけないと」 「…………」 「…………」 「…………」 空白。一瞬の間。 部屋を満たす異質な空気にまるで気付かないまま、素直な少女は先を続けた。 「それよりセイバー! 傷は大丈夫? 何でもトロールが飼っている猛獣に深手を負わされたって聞いたけど……。メネジン、出して出して」 「あ、ああ。そら、ポーションとエーテルの差し入れだ……」 細い針金と見紛うかのような腕が、小さな香水のような瓶を二つテーブルに置く。ガラス製の容器を満たす中身は、何やら青く澄んだ液体と黄緑色の液体のようだが……。 「ね、今からマウと温泉入りに行こうよ。汗かいているのでしょ? 近くにあるのだけど、湯治の意味も兼ねて。アヴゼンの回復魔法と併用させたら、きっと傷なんてすぐに治っちゃうんだから」 「えっ? あ、はい。温泉ですか……。ありがたくお供させていただきましょう」 後ろを振り向けば、弓兵の苦笑する気配が伝わってきた。 思考を一巡させてから改めて透明な彼の方へと首を向ける。アーチャーには悪いが一足先に骨休めをさせて貰おう。 (一応言っておきますけど、覗くと本気で怒りますよ?) (……失敬な。早く行きたまえ) ――Interlude out. Ⅰ:狩人の試練② Ⅱ:ウィンダスでのゴタゴタ 投票結果 Ⅰ:2 Ⅱ:5
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777 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM:2008/03/03(月) 23 44 19 一旦決意した以上、それまでの不明は嘘のように晴れ、後の立ち上がりは自身でも意外なほど、こざっぱりとしたものであった。 事前に買い置きしておいた薬品類、そしてクリスタルを使い古された鞄に詰め込み、寝間着からカレンに縫って貰った旅装へと着替える。続いて丹精込めて削っておいた鏃のチェックをし、厨房にてコックの目を盗んでコップ一杯分の水を飲み込めば、もう旅の準備は完了していた。 「――さて、と」 ふっと息を吐き出して小さく纏めた荷物を右肩に背負いこみ、既に薄暗い廊下を抜き足差し足で極力音をたてぬように歩く。傍目からコソ泥と見間違われる可能性は無視できないが、何故だか周囲の気配は皆無に等しく、未だヒトが起きている時間帯だというのに、とりわけ理由のない静けさは、一種の不気味さすら感じさせた。……まるで、これからの旅路を暗喩しているかのように。 行くのは俺一人のみ。 俺が行きたいのだから行く。たったそれだけのコト。故にカレンらの許可など請う必要もなく――――ましてや、仰々しい挨拶など必要あろう筈がない。ほんの、近隣を散歩する程度の気分。 何度でも言おう。『俺は一人で行くつもりだった』。なのに―――― 「……まるで他所へ泥棒にでも行くみたいよ、貴方……」 振り向けば、呆れ顔に加えて微かな蔑みを混ぜた、冷たい金色の瞳。 一番厄介な奴に見つかったことで稚拙な計画は一瞬でご破算となり、同時に寝起きの荒れた胃壁をジクジクと痛めつける。 「一応聞いとくけど、みんな揃ってる?」 「ええ、揃っているわ。所在も私も。たった一人を除いては、ね」 やはり……。 不思議と身体が驚愕に包まれることなど皆無であった。だが、今更後悔したところで何がどうなるという訳ではないものの、それでもあの夢を見た今朝方にすぐ行動を起こさなかった自身の愚鈍が、ただひたすらに苛立たしいのは事実である。 「……ま、そういうことだから。探しに行ってくる。もう暗いし、多分今日中に帰るのは無理かもしれない。悪いけど、しばらく巻菜と一緒に待っててくれ」 「…………」 「? じゃ、行ってくる」 俯きながら何も語らぬ彼女を不審に思う傍ら、一方で一秒たりとも惜しい俺にとっては些細事に過ぎず、取るに足らぬ差異と断じ、通り過ぎようとしたその時――――。 ……重ねて言うが、俺は一人で行くのだと決め込んでいた。危ない目に遭うのも、そのせいで深い傷を負うのも、俺一人で良い。それが誰かの肩代わりになるというのなら、むしろ喜色すら感じる。 そう、思っていた。 弱々しい握力で服の裾を掴む、白い指を目にする瞬間までは。 「お、おいおい。離してくれ。歩けないってば」 「……イヤ」 震える指は、果たして古傷のせいなのか。 白い頬を赤く染め下唇を噛むその仕草は、痛みを堪えているせいなのか。 「私も――――」 止せ、聞くな。聞いてはいけない。衛宮士郎に彼女を受け止める手段なぞ持ち得ない。 漠然と渦巻く危機感焦燥感。聞くな、聞くな、聞くな。聞いてはいけない。聞いてしまえば最後、俺はもう、見知らぬ誰かを救い続ける正義の味方でなくなってしまう。 必死で理性の面持ちを取り繕うも、それは外面だけの紛い物。脳裏をジューサーの如く掻き混ぜる苦悩と混乱は、衛宮士郎の短い生涯に於いて、解決策が浮かばないくらいに、信じられないくらいに、激しいものだった。 「――――連れて行きなさい、士郎」 「はあ、っ……」 ああ……聞いてしまった。俺はもう、戻れない。 「貴方は貴方の成すべきことを。貴方が力無き誰かを守るというのなら、私は捨て身の貴方を守ってみせる。手が空いていなければ手の代わりを、足が空いていなければ足の代わりとなって、共に地獄の橋を渡ってあげる」 「カレン……。すま、ない」 「謝らないで。……『負い目を持つな』。あの娘にも、言われたことでしょう? それに、最初に離さないって言い出したのは、貴方よ?」 そう言い、滅多に見せない微笑でトドメを刺す聖女の庇護。 ああ、ああ、終わった。今、誰かを平等に救い続ける正義の味方は彼方へと霧散した。もう俺には、公平な救いなど、期待出来ない。 ごめんなさい、切嗣。ごめんなさい、■■に残された皆。ごめんなさい、セイバー。 だがせめて――――せめて、神様。この醜く歪んだ俺達に、祝福を。 「…………」 「ん……」 それは身に備えられた本来の用途とは、遠くかけ離れた行為。しかし俺達が人である何よりの証拠で、人として在る以上、恒常的に存在する愛情表現。 そして、雑多な御託をいくら並べようとも、カレンは際限なく――――この上なく、熱かった。 やがて互いに短く息を吐き出し僅かな隙間を空けた直後、まるでグラウンドを十周したが如くの疲労感が全身を襲う。初めて知った。人を愛するって、こんなにもエネルギーを使うものなのか。 見れば彼女も肩で息をしている有様で、まるで風邪にでもかかったかのように、細い震えがカレンを握り締める手を伝って俺に流れ込んでくる。 「……ひどい、男」 「ダメな、女……」 腕の中の女はひたすらに小さく、聖杯戦争やこの世界で目にしてきた強者達と比べれば、問題にならないくらい繊細で弱々しくて――――反面、炎を抱いているのかと錯覚してしまうくらいに、熱い。 俺は……。 Ⅰ:カレンと一緒に行く Ⅱ:巻菜も誘う Ⅲ:行くのは自分一人 投票結果 Ⅰ:2 Ⅱ:6(over kill) Ⅲ:0
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663 :ファイナル ファンタズム ◆6/PgkFs4qM:2008/02/28(木) 23 46 51 「夢、だよな……。うん」 そう。 夢だ。先程の記憶は、幻に違いない。 何故かって、あまりにも展開が急すぎるのだもの。 オマケに、消えた謎の少女を追い魔王と戦うだなんてベタなストーリー……改めて振り返ってみるも、陳腐としか言いようが無いではないか。 「しかも闇の王だって? 確かにこの世界には信じられないくらいに魔物が出没しているけどさ、親玉がいるなんて聞いたことないぞ。どこぞのテレビゲームじゃあるまいし」 あるいは、幼少のみぎりに大好きだった特撮モノが、未だに尾を引いているのかもしれない。いくら正義の味方を志す身とはいえ、流石に虚構と現実の差くらいは見極めなければなるまい。 だが――――。 「…………」 そっと、寝起きで未だ痺れの抜けない自身の頬を、撫でる。 しかし最後に少女が残したあの感触は、夢と断じるには生々しい程に、肌に焼き付いていた。 決して接吻の経験が豊富という訳ではない。虚か実かを見分ける術など俺にはないし、格別なりたいとも思わない。それでも、彼女の唇から直に伝わる熱さは、夢うつつの酩酊状態に冷や水を浴びるほど、現実的だった。 「…………。……いや、夢、だろ」 言ってから改めて自身の頑迷さに驚き、再び温もり抜けきらぬ布団の中へと身を沈めた。そのまま外界を遮断するかのように、頭を毛布ですっぽり覆い隠す。 ここ数日やけに動きすぎたせいか、疲れが抜けていないらしく、妙に体が重い。幸い(?)朝食を待ち望むセイバーや藤ねえはいないのだ。カレンや莫耶や巻菜は適当な所で食う手筈となっている。ならば、たまには好きなだけ寝ても罰は当たるまい。 そう思えば早いもので、柔らかな布団に潜った途端、意識は蒙昧と化し、既に彼方へと沈殿し始めていた。 ――だがその一方で、己の行動の矛盾を理解してもいた。 『そこまで気になるのならば、何故直接彼女に会いに行って、その存在を確かめない?』 解らない。どうして早々に行動を起こさないのか。衛宮士郎の壊れた頭では、答えなど得られない。 一抹の疑問を抱きながら、深いまどろみの中へと安らかに身を預けていった。 ――――――――。 衛宮士郎は、夢を見る。 「来たか、フランマージュよ」 「お呼びでしょうか、宰相殿?」 「騎士フランマージュ、今日お前に来てもらったのは他でもない。例の北方調査の件に関してだ」 「あの件ですか。まったく、バストゥークのヒュームどもが、要らぬ手間をかけさせる。あんな所を調べて廻りたいなどと……」 「左様。愚かなり、ヒュームよ! あの呪われた地に偉大なる力が眠っているなどと本気で考えているのであろうか、連中は? 永遠なる楽園の扉が、あのような醜悪な魔物ばかりが徘徊する地に隠されているとでも? ふん! 笑止の至りよ」 「しかし好き勝手にうろつき回らせておく訳にもいきますまい。調査という名目で何を企んでいるか、知れたものではありませぬ」 「そこでだ。お前はその調査隊に同行し、他国の動向をしっかり見張ってもらう。まさか何も見つからんとは思うが、もし万が一、北の地で何かが見出されるようなことがあったなら、その時は他国の連中にそれを奪われてはならん。速やかに回収し、我が国へと持ち帰るのだ」 「承知しております。もとよりこのフランマージュ、任務には常に粉骨砕身であたる所存でございますので。どうかご懸念なさいませぬよう……」 「あ奴等は無知故に、巧妙で狡賢い。良いか。いかに暁の女神のご加護があろうと、決して油断するでないぞ。 王が美しいお妃を娶られた矢先のこと。きっとそう遠くない内に立派な世継ぎもお生まれになることだろう。我らがサンドリアは、これからも更に前進して行く。誇り高き我が祖国が他の国に遅れをとるなど、決してあってはならんのだからな」 「心得てございます」 「うむ、心強い限りだ。しかと頼んだぞ、フランマージュ」 「はッ! このフランマージュ、一命に代えましても!」 ――――――――。 「結局、見つからなかったね。ラオグリムとコーネリア……」 「あきらめな。狩人のあたしが探して見つからなかったんだ。誰が探したって無駄さ。おそらく、あの二人はもう……」 「ふん、ヒュームとガルカが! 勝手に辺りをうろつくから、こんなことになる。まったく、役立たずどもめが」 「ちょ、ちょっと、フランマージュ。いくらなんでも、その言い草はないんじゃない?」 「……もういい。これ以上続けてもムダだ。どうせ何も出てきやしない。調査を中止して、この地から引き揚げよう」 「その件に関しちゃ賛成だね。あたしゃもうウンザリだよ、こんな陰気な土地は」 「でも、まだ全て見て廻った訳じゃ……」 「これだけ見れば充分だ。毒にも薬にもならぬ廃たれた小国が残っているだけで、他には何もありゃしない。まったく、こんな荒れ果てた地で、何が見つかると思ったんだか。とんだ骨折り損のくたびれもうけだ」 「ああ、そうだな……。仕方ない、計画は中止だ。明日、早速この地を離れよう」 「おい、ウルリッヒ」 「何だ、フランマージュ」 「ひとつ確認しておきたいんだが……本当にお前の言うように、ラオグリムとコーネリアは不運な事故に遭ったのかい?」 「どういう意味だ?」 「近頃バストゥークじゃ、ガルカとヒュームの間で、何やらキナ臭いことになっているそうじゃないか? なあ? ウルリッヒよ」 「なんだと!? 貴様、何が言いたい……」 「まあ、そう熱くなるなよ。実際に何があったかなんてことは、私にはどうだっていいんだ。お前達の国の事情など、知ったことではないからな。ただ、そんなことでこれ以上、私を煩わせるなということだ」 「…………」 ――――――――。 「…………」 手元に視線を落とせば、固く握られた、黄金色に輝くクリスタルの光明。そのまま窓に視線を移せば、既に日は高く真上へと昇り、昼の様相を呈していた。 外から聞こえる子供達のけたたましい遊び声が、惰眠の暴食から自身を呼び覚ましてくれたのだと教示する。 俺は……。 Ⅰ:追う Ⅱ:追う(カレンも誘う) Ⅲ:追う(カレンと巻菜も誘う) Ⅳ:夢の続きをみる 投票結果 Ⅰ:0 Ⅱ:3 Ⅲ:2 Ⅳ:6(over kill)